一般歯科


1)むし歯治療について

当院ではむし歯を削る場合はキーンと音の出るタービンの使用は極力避けて、音の静かな5倍速エンジンを多用します。またその際はウ蝕検知液を用いて必要最小限の感染部分をなるべく無麻酔で治療します。当然タービン、5倍速エンジン、エンジンは滅菌されたものを使っています。これ以外に適応は限定されますが、Ndハードレーザーでむし歯部分を取り除くことも行います。

ドイツのカボ社製のレーザー機器Diagnodentを用いて、初発むし歯の深さを検知した後治療を行います。それにより再石灰化(むし歯が治る)の可能性がある場合( CO )は虫歯を削らすに、フッ化物の応用や高出力Ndハードレーザー照射をして経過観察として、3ヶ月~6ヶ月で定期的にチェックしています。
虫歯の進行が深い場合( C2~C3 )は感染部分を除去した後セメントで埋め立てて、固まったら再度形成して印象して次回金属インレー、クラウン、レジンインレー、ジルコニウムインレー、ジルコニウムクラウンを装着することになります。また進行が浅い場合( C1 ~C2 )は光重合レジン充填して終了となります。

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ダイア具でんと

上記左)Nd ハードレーザー機(CONTAC Laser) 右)レーザーう蝕検査器(Diagnodent)

 

2)根の根管治療(神経を取る処置、根管の消毒治療、根管充填)

むし歯の崩壊が大きくなって( C3 )、神経に近づくと痛みがでます。『冷たい、熱い、すっぱい、等』様々な刺激に対して、激痛を訴えるようになります。この場合は麻酔注射の後、痛みの原因となる神経を歯の根の先まで無菌環境下で除去します。当院ではその後次回予約か、何回かに分けて治療をして、最終的な治療(根管充填)を行い、冠の治療に移行します。
大きなむし歯の痛みも時間とともに痛みは軽減します( C4 )。しかしこんな場合も神経が感染して、細菌が歯の根の奥に侵入していき、何年後かに歯の根の周りにウミの袋をつくることになります。これが急性化すると、『歯が浮いて咬むと痛い、歯茎が腫れた、歯がぐらつく、歯茎からウミが出る』などの症状がでます。こんな場合は最初は歯の根の先にたまったウミを出す治療を行います。次に根管の中の感染した部分を切削削除しながら根管の中を滅菌して、様子をみます。この際抗生物質や鎮痛剤を用いることもあります。すべての条件が整った後無菌的に根管充填します。歯の根の先に大きなウミの袋があった場合はココで仮歯をいれて、半年ぐらい経過観察です。レントゲンで大きな袋の縮小傾向が確認された後、冠の治療に移行します。

 

3 歯周治療(歯槽膿漏の治療、歯ブラシ指導)

歯槽膿漏(歯周病)とは歯の持つ2つの特殊性から生ずる疾患です。歯というのは歯根部分が体の中にあり、それと同時に歯冠部分が体の外、口の中に飛びたしている器官です。このように体の中にありながら、かつ体の外にもある器官は他にありません。歯の周囲が汚れているとその汚れは歯石になり、歯根の先の方向に侵入して体の中に入っていきます。その結果歯茎がはれ、発赤して出血しやすくなり、周囲の歯を支えている骨を溶かしてしまうのです。次に歯の機能として咬み切り、磨り潰し、等の咀嚼があります。つまり歯には常に大きな力が加わっている器官なのです。この力が上から下に垂直方向に加わっている場合はいいのですが、水平方向の力の場合は歯を揺り動かす作用となり、歯を支えている骨を溶かすことになります。

歯槽膿漏の治療とは簡単に言うと、歯の周りの汚れ、歯石を除去して次に歯ブラシ方法や口腔衛生指導をして除去した部分に再び汚れや歯石が付かない様にするとともに、歯に加わる力の方向を無害な方向にかえることなのです。(予防歯科の項参照)

4)補綴治療(冠、ブリッジ、部分入れ歯、総入れ歯)

通常保険治療が適応されます。

A)金属冠を被せる治療

むし歯の感染部分を除去した後セメント埋め立て、または歯の根の治療が終わった後、支台歯形成して型を取り(印象)、次回装着します。使用金属は12%金を含有したパラジュウム合金です。
前歯はレジン前装冠が保険適応されます。小臼歯部はレジンジャケット冠が保険適応です。(審美歯科の項参照)

B)ブリッジ治療

歯の無い部分の前後の歯を支台歯形成して型をとり欠損部位に歯を入れる治療です。欠損と支台歯の関係で保険では作れないパターンもあります。(審美歯科の項参照)

C)入れ歯(義歯)の製作、調整治療

初めに今義歯をお持ちの場合はその義歯を修理してまたはコピー義歯を作製してご納得が得られてから義歯作製の工程に入ります。初めての義歯の場合は極力違和感が少なく咬みやすい義歯を入れます。
残存歯の診査をして鈎歯に耐えうるものを選んで部分床義歯を設計します。お口の印象(型)をとり上下のあごの位置関係を採得(咬合採得)して、次回入れ歯の模型を試しにお口に戻して咬み合わせの確認をし、次回装着予定となります。その後は何回か義歯調整で終了となります。
総義歯の場合は義歯の入るスペースが狭かったり、上下の位置関係がくるっていたりで印象で2回、咬合採得で何回かさらにかかる場合があります。